安易な一般化は危ないよ、というお話
5月ですね。
新元号「令和」スタートですね。
昨日は一日、大みそかのような空気感で「大みそかの割には暖かいなあ。あ、5月か」などと考えたりしていました。
これから、昭和・平成を越えて、令和。
3つの時代を生きていくことになりそうです。
悔いのない人生にしたいものです。
さて、今日は全体思考のお話です。
一言でいうと、「安易な一般化は危ないよ」ということです。
例えば、先日の南池袋プリウス暴走事故。
「87歳の老人がプリウスを運転して、赤信号を無視し、暴走。10人以上をはねて、30代の母親と3歳の娘が死亡」
という事故です。
これを受けて、「だから老人に運転させるのはダメなんだ!」となる。
これが一般化です。
今回問題なのはあくまでこの事故を起こした87歳の老人なのであり、全老人をひとくくりにするのは違うと思うのです。
じゃあ、この87歳は全国の87歳の代表なのか。そんなわけない。
おなじみのフレーズ「これだから最近の若者は」も、一般化の例ですね。
安易な一般化の怖いところは、それが事実だと錯覚しがちなところだと思うのです。
事実ではないんですけどね。
「プリウスの安全性能に問題があるんだ!」と言ってみると、ほら、事実を見抜いている風になるでしょ。
これが落とし穴です。
実際はそんなことは言い切れないのです。
87歳、男性、プリウス、信号無視、などなど。
色々な要素が絡み合って今回の事故につながったわけですから、
ひとつを取り出してそこから全体を語ろうとすれば、どうしたって歪んでしまうのです。
細かい要素をふまえて考えていくことは、とても面倒ですが、それが多様性につながると思うのです。
今回であれば、場所が南池袋じゃなかったら?時間帯が深夜だったら?
と、様々な要素があるはずです。
問題解決にたどり着くためには、遠回りでもあれこれ思考していくことが最適解を導き出す方法だと思います。
一般化は簡単なので、陥りやすい思考の罠だというお話でした。
最後は恒例のロンドン写真で。
では。
↑青・緑・赤の3つのゲートがあって、正解はひとつ。
間違えると、出国できない。
(ヨーロッパの他の国へ乗り換えちゃう)
↑議会を守っている魔物。魔物?
↑官公庁。日本だと厚生労働省にあたる機関らしい。おしゃれ。
↑テムズ川の遊覧船の中。
浅草の隅田川観光船に似てた。
船中央のカウンター(写真右側)で飲み物と軽食が買える。
今購入している人は東洋人。